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映画「杉原千畝」を観てきました

いきなり千畝がスパイに追われるシーンから始まった

満州国の手先みたいな仕事をしていたり

突然関東軍の将校が現れて発砲を命じてソ連の兵士を皆殺しにしたり

よく判らなかった

ウィキペディアで調べてみたら

千畝の仕事は満洲国政府外交部で

中国とソ連 が共同所有していた北満州鉄道の譲渡交渉を任された

ソ連の要求額が、日本側が用意していた額の10倍以上

交渉は困難を極めたが、その中で杉原は緻密な調査によりソ連の高額な要求額の根拠を否定

最終的に1億 4000万円で決着

この杉原の働きに関して

「外務省書記生たりしか滿州國成立と共に仝國外交部に入り政務司俄國課長として北鐵譲渡交渉に有力なる働をなせり」
という記述が残されている

このとき得た名声が後に杉原のキャリアを邪魔することになった

後に本国の外務省に復職し、モスクワ大使館赴任を任命されたが

ソ連がペルソナ・ノン・グラータを発動して杉原の入国を拒否した

その理由は北満州鉄道譲渡交渉の時に杉原が見せつけた外交官としての手腕をソ連が恐れたためだと考えられている

一旦帰国した彼はリトアニアのカウナスへ赴任を命じられる

カウナスは、ソ連邦に併合される以前のリトアニア共和国における臨時の首都

外務省の命令で1939年の秋カウナスに最初の日本領事館を開設した

リガには日本の大使館があったがカウナスの領事館には千畝一人だけ

カウナス公使館は外務省の直接の命令系統にありリガの大使館とは関係ない

第二次世界大戦の数年前

日本の参謀本部にはファシストのドイツと親密な関係を取り結ぼうとする動きがあった

その運動の指導者の一人が日本軍の陸軍中将大島浩・駐独大使である

大島中将は日独伊三国軍事同盟の立役者

リトアニアはドイツによる対ソ攻撃についてヒトラーから警告を受けていた

ヒトラーの言明に全幅の信頼を寄せることが出来なかった大島中将は

ドイツ軍が本当にソ連を攻撃するつもりかどうかの確証をつかみたい

日本の参謀本部は、ドイツ軍による西方からのソ連攻撃に対して関心を持っていた

というのは関東軍をソ満国境から速やかに南太平洋諸島に転進させたかったからだ

ドイツ軍による攻撃の日時を迅速かつ正確に特定することが公使の主要な任務であった

なぜ参謀本部は日本人が誰もいないカウナスに千畝を日本領事として赴任させたか

会話や噂などからリトアニアとドイツとの国境地帯から入ってくる

ドイツ軍による対ソ攻撃の準備と部隊の集結などに関するあらゆる情報を

外務省ではなく参謀本部に報告することが役割であったからだ


このときの世界情勢をwikiで調べないと

映画を一度見ただけでは理解できない


それにしても俳優も大変です

穏やかな人柄の役が多い小日向文世は今回は狂信的な陸軍中将大島浩・駐独大使の役

滝藤賢一は顔色一つ変えず千畝にヘルシンキへ行けだのリトアニアへ行けだの言い放つし

塚本高史に至っては非情にもソ連人に対して引き金を引く軍人役


このあと日本政府の許可を得ることもなく千畝はユダヤ人にビザを発給することになっていった

ビザを発給されたユダヤ人たちはシベリア鉄道でウラジオストクまで行く

ウラジオから船で敦賀港へ渡り

日本から上海、アメリカなどへ渡ったという

美談は杉原だけの手柄ではない

ウラジオストクの総領事根木三郎は杉原の後輩

JTBの社員とで船に乗せる許可を出し

日本の領事はビザの延長を認めた


杉原千畝という名前

岐阜県出身ということ

ユダヤ人にビザを発給した

この事実しか知らなかった

映画そのものは難しくてわかりにくかったが

何も知らずにいた私にひとつ知識をくれた映画だった
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by spremuta-arancia | 2015-12-22 09:19 | TV等娯楽 | Comments(0)

平凡だけど幸せな毎日を過ごすおばさんの日記


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