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中学生日記の舞台裏

チーフディレクターの話を聞きました。

出演者は一般の中学生。

毎年春、配役が変わるのでそれに合わせてオーディションがあります。

緊張しているよそ行きの面接では素顔がわからないが、面接が終わったあとの態度が配役決定のヒントになるのだそうです。

「終わったぁ」とホッとした時、本性が出るのですね。

ディレクターはそれを見ているのだそうです。

それで、イメージに合う出演者を決めます。

カッコいい子は1人しかいらない。

可愛い子も1人しかいらない。

面白い子も1人しかいらない。

ツッパリも1人しかいらない。

よくできる子は1人しかいらない。

落ちこぼれの子も1人いればいい。

普通の子がたくさんほしい。

オーディションの話はこれで終わり。

さて、脚本はどのようにして書くのでしょう。

脚本の前にまず生徒たちと懇談会をします。

生徒から自分自身の家庭の話を聞きます。

そこからヒントを得るのだそうです。

個々の家での話を元に脚本を書く。

話をした生徒自身に主役を演じさせる。

生徒が言うにはお母さんの顔は「般若」「鬼の形相」ですって。

いつも「勉強しろ勉強しろ」ばかり。

お父さんとは「同じ空気を吸いたくない」ので、父親が勤めから帰ってくるとすぐ自分の部屋へ入る。

父親が部屋へ入ってこれないように「部屋に鍵をつけてほしい」と言うと父親が怒って殴る。

生徒たちの本音を聞いて脚本を書くので、中々面白いドラマができるのだそうです。

ついでに、付け加えてくれたお話。

ディレクターが出演者以外の生徒たちとも話をして親に対する本音を聞いたそうです。

夢をつぶすようなことは言わないでほしい。

他人と比較しないでほしい。

勉強しろと言うくせに、部屋を片付けろなど同時に別のことを言いつけないでほしい。

将来父親(母親)のようにはなりたくない。

ディレクターの結論。

近くに理想の大人がいない。

耳が痛い。
Commented by rabbitfootmh at 2006-11-09 01:23
> 将来父親(母親)のようにはなりたくない。
> 近くに理想の大人がいない。
・・・・・・・(T_T)

『ローマの休日』のアン王女役を射止めたオードリー・ヘップバーンも、オーディション用のカメラが止まった瞬間に出た「ほっとした笑顔」に監督が惚れて起用されたんでしたっけ。
Commented by spremuta-arancia at 2006-11-09 11:33
私学の中高一貫校へ通う優等生がドラマでも優等生役を演じたのですが、私生活では出会えないような友人がたくさんできたので、そのままエレベーター式の高校へ進むのを止めて一般校を受験したそうです。
最初は自分本位の生徒だったが、稽古を繰り返して最後には、仲間と一緒にひとつのものを作り上げる喜びを知って友人の大切さを味わったそうですよ。
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by spremuta-arancia | 2006-11-08 17:37 | 教育 | Comments(2)

平凡だけど幸せな毎日を過ごすおばさんの日記


by spremuta-arancia