自慢の息子

久しぶりに実家へ帰ってきた息子が施設へおじいを訪問してくれました。

おじいは大変喜んで、お得意の自慢話を始めました。

息子はおじいから嫌な言葉を直接聴いていないので、ちゃんと向き合って話を聞くことのできる親族間では今や貴重な存在です。

すっかり「耳タコ」の私が退散したあとの祖父と孫の会話。

『娘や婿、孫がわしの世話をしてくれる。ありがたいことだ。これがわしの今の財産だと思っている。』

「ありがたいという気持ちは、頭で思うだけじゃなく口に出してこそ、相手に伝わるものだよ」

おじいは『お前はうまいことを言うなぁ』と感心したそうです。

私たちと話すときは身構えて、『わからんわねぇ。できんわねぇ。言っとる意味がよーわからん』
などとぬかすおじいが息子とこんな会話をしていたなんて。

息子ならおじいとも信頼関係が築けるかもしれないと、希望が持てるような会話です。

だからと言って、この後おじいが感謝の気持ちを口にするかどうかはわかりません。

以前、『ありがとう』などと言えるかと、『言葉に出すと気持ちが薄れる』と訳のわからん、へ理屈をこねていましたし。

1日経てば昨日のことなぞころっと忘れることのできる便利な認知症ですから。

日頃、非難、嫌味、愚痴、不平、不満ばかりのおじいの口からほんの一瞬でも人間らしい言葉を引き出してくれた息子に感謝したい嬉しい午後でした。
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by spremuta-arancia | 2007-02-16 16:16 | 家族 | Comments(0)

平凡だけど幸せな毎日を過ごすおばさんの日記


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